旧暦12月8日は「ムーチーの日」
沖縄には本州と違った文化や風習が色々あります。
沖縄では、旧暦12月8日に健康長寿の祈願として「ムーチー」を食べる習慣があるそうです。
新暦だと1月頃です。
今年で言えば今日です。
たくさんの方が「」ムーチーの日」についてまとめてくれていますが、ここでは私目線で感じたことも交えてお伝えしたいと思います。
ムーチーとは
ムーチーは漢字では「鬼餅」と書きます。
鬼退治とちょっと関係があるお餅です。
毎年旧暦12月8日に月桃(げっとう)の葉に巻いた餅を食べて厄払いをする習慣があるそうです。
赤ちゃんが生まれて初めての「初ムーチー」を迎える家庭は、ムーチーをご近所や親戚に配って健康長寿を祈るそうです。
月桃は沖縄では「カーサー」と言い、月桃の葉で巻いたムーチーを「カーサームーチー」と言います。
カーサームーチーは、餅粉と砂糖を水で練って月桃の葉で包んで蒸して作ります。
あんこやきな粉などは付けません。
お餅に砂糖が入っているので、それだけで美味しいです。
餅粉と砂糖だけのものが「白」。
他にも黒糖を混ぜて黒っぽいお餅にしたものや、
ウコンや紅芋の粉を混ぜて色を付けたものなどもあるみたいです。
月桃は、沖縄ではいろんなことろで自生しています。
大きな笹の葉のような形をした葉で、長さは50cmくらいありそう。
白いスズランのような(でもちょっと違う)花を咲かせます。
月桃について、こちらで詳しく紹介されてます。
写真も載っているのでちょっと覗いてみてください。
自生している月桃の葉を探す時は、笹の葉のような形をした大きな葉っぱと独特の香り。
これを頼りに公園や街路樹など、木や草が生えているところで探してみてください。
こんな感じで生えています。
こちらは近所の公園。
真ん中の木の根元に月桃が生えています。
右の写真はアップした物です。
この季節、花はまだ咲いていないので、花を頼りに探すことは出来ません。
香りは、一度ムーチーを食べたことがある人ならすぐに分かります。
触ったり折るなどして傷をつけると香りが強くなります。
クンクンしてみて下さい。
あとは、葉が切られた跡があるのもちょっとした目印。
そのへんの月桃の葉っぱを採ってムーチーを作るので、ムーチーの日前後で、すでに収獲されたあとがあったら、その植物は月桃の確率が高いです。
葉には独特の芳香があり、防腐作用もあるそうです。
スパイスのように軽い刺激があります。(私的に)
葉には毒があるから食べないんだよ。って教えてもらったのですが、調べても月桃の葉の毒についてはよくわかりませんでした。
念のため注意ですね。
ムーチーは食感と独特の香りから、なんとなく「ウイロウ」に似ています。
全然違うよ!とも言われましたが、私的には「ウイロウ」です。
沖縄の人は食べられる人が多いみたいですが、他県から来た方(特に大人)は受け付けない人もいるようです。
ちなみに私は大丈夫でした。
うちの子も平気。
機会があったら試してみてください。
作り方
簡単なので自宅でも作れるそうです。
幼稚園や保育園でも作ったりするみたいです。
餅粉や月桃の葉などの材料は、ムーチーの日が近づくとスーパーなどで売られます。
月桃の葉は沖縄では至る所に自生しています。
今回は出来上がったムーチーをいただいたので、来年は手作りに挑戦したいと思います。
このレシピが良さそう。
由来
ムーチーを食べるようになった言い伝えがあります。
ちょっと残酷な話なのですが、
昔、あるところに兄妹がいました。
兄は鬼になり、夜な夜な家畜や人を食べていました。
それを知った妹は兄を崖の上に座らせ、鉄の入ったムーチーを食べさせました。
そして弱った兄を崖から突き落として鬼を退治しました。
これが12月8日の出来事。
こうして旧暦12月8日にムーチーを食べるようになりました。
こんな感じです。
違うところがあったらすみません。
この言い伝えにならって、今でもムーチーに鉄を入れてお供えするお家もあるそうです。
ムーチービーサー
漢字で書くと「鬼餅寒」です。
ムーチーの日を過ぎたあたりから、沖縄では一番寒くなるようです。
その時期を「ムーチービーサー」と言うそうです。
と言っても他県から来た私にとっては春の陽気です。
今日も大寒ですが気温が20度くらいあります。
他県から来た方は2年目から寒く感じるようなので、来年は風邪を引かないように注意ですね。
まとめ
沖縄では旧暦12月8日に月桃に包まれた餅「カーサームーチー」を健康長寿の祈願として食べます。
独特の食感と芳香がありますが、是非試してみてください。
意外とハマるかもしれません。